接線の方程式
こんにちは!
数学の部屋のうちやまです。
今回のテーマは「接線の方程式」です!
今回の問題
今回はこの問題に挑戦です!
講義
それでは、問題を解くために必要なコトを解説していきます!
準備1:直線の方程式
まず、図形と方程式で学習した「直線の方程式」を復習しておきましょう。
例えば、次の例題を考えてみましょう。
直線の方程式というと、よく
で貫き通そうとして
傾きが より
とおける.
点 を通るので
∴
よって、 (答)
のような解答を書く人がいますが、時間がかかってあまりオススメできません。
「通る1点」と「傾き」が分かっている場合は、次の基本事項を使って簡単に直線の方程式を求めることが出来ます。
この基本事項を使うと
∴ (答)
と、非常に簡単に直線の方程式を求めることが出来ますね!
これから考える「接線」も直線ですから、この基本事項がベースになります。しっかり頭に入れておきましょう。
準備2:微分係数=接線の傾き
次に「微分係数」の復習として、2点確認しておきます。
1つ目は、微分係数の図形的なイメージです。「微分係数」とは「接線の傾き」のことでした。このイメージは後にも役に立つので、今のうちに覚えておきましょう。
2つ目は、微分係数の計算のしかたです。関数 から微分係数 を求めるには
関数
↓ 微分
↓ 代入
という流れで求めます。
例えば「 のとき を求めよ」といわれたら
↓ 微分
↓ 代入
と求めます。
接線の方程式
それでは本題の「接線の方程式」に入ります。
まず、具体的な問題として
を考えてみましょう。
接線は直線です。【準備1】で学習したように、「通る1点」と「傾き」がわかれば、直線の方程式を求めることが出来ます。
・「通る1点」は、もちろん ですね。ちなみに、この点のことを接点といいます。
・「傾き」は、【準備2】より「接線の傾き=微分係数」です。接点の 座標は なので、傾きは を求めればよく
とおくと
より
よって接線は、点 を通り、傾きが である直線なので
∴
となります。ここまでは理解できましたか?
次に、これを一般化して
を考えます。
先ほどと同じように考えると
・「通る1点」は
・「傾き」は、接点の 座標が であることから
となります。
よって接線の方程式は、点 を通り、傾きが である直線の方程式なので
となります。まとめると次のようになります。
今回の問題(再掲)
では改めて、今回の問題を掲載しておきます。
自分の力で解いてから、下の解答・解説を読んでみましょう!
解答・解説
とおくと(※1)
より (※2)
よって、接線の方程式は
∴ (答)
(※1)解答のように、与えられた関数の式を とおくと、何かと便利です。
(※2)接点の 座標は なので、 が接線の傾きです。