指数の大小比較(指数関数)
こんにちは!
数学の部屋のうちやまです。
今回のテーマは「指数の大小比較」です!
「指数の大小比較」の解法のPOINT
「指数関数の性質」の復習
今回の内容に入る前に、「指数関数のグラフ」で学習した「指数関数の性質」を復習しておきましょう。
指数関数 のグラフは、(これを「底(てい)」と呼ぶのでした)の値によって
のときは増加
のときは減少
となることから、上図のような性質が成り立つことを学習しました。
特に、底が と の間、すなわち のときは、指数の大小と全体の大小が逆になることに注意が必要でした。覚えていますか?
「指数の大小比較」の考え方
この性質は、「 と の大小(全体の大小)」は、「 と の大小(指数の大小)」で判断できる、ということができます。
そして、今回のテーマ「指数の大小比較」は、この性質を利用します。
例えば と の大小を比較するときに、それぞれの値を具体的に求める必要はありません。
底がどちらも でそろっているので、先ほどの性質を使えば「全体( と )の大小」は、「指数( と )の大小」で判断できます。
さらに、底は で より大きいので「指数の大小と全体の大小は同じ」つまり「指数が大きい方が全体も大きくなる」と言えます。
よって、 の方が大きいことがわかります(実際に値を求めてみると、 、 なので、確かに の方が大きい)。
同じように、 と の大小も、それぞれの値を具体的に求める必要はありません。
底がどちらも でそろっているので、「全体( と )の大小」は、「指数( と )の大小」で判断できます。
さらに、底は で と の間なので「指数の大小と全体の大小は逆」つまり「指数が小さい方が全体は大きくなる」と言えます。
よって、指数が小さい方、つまり の方が大きいことがわかります。(実際に値を求めてみると、 、 なので、確かに の方が大きい)。
「指数の大小比較」の解法のPOINT
このように「指数の大小比較」の問題は、「底をそろえて指数の部分を比べる」ことで解くことが出来ます。
上の例は最初から底がそろっていましたが、もちろん底がそろっていない場合もあります。その場合は底をそろえることから始めましょう(詳しくは例題で確認しましょう)。
また、繰り返しになりますが、底が と の間のときは「指数の大小と全体の大小は逆になる」ので注意しましょう。
例題
それでは、例題を解いてみましょう(自分で解けそうな人は挑戦してみましょう)。
問題
解答
(1)
ここで であり
底: であるから
∴ (答)
(2)
ここで であり
底: であるから
∴ (答)
解説
解法のPOINTに従って、底をそろえて指数を比べます。
(1) の指数( )を比べる部分は、それぞれ通分してみると
となり比べやすくなります((2)も同じ)。
(2) は、底が である点に注意しましょう。底が と の間のときは、指数の大小と全体の大小が逆になります。
今回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました!