対数関数のグラフ(対数関数)

こんにちは!

数学の部屋のうちやまです。

今回のテーマは「対数関数のグラフ」です!

 

対数関数とは

{ y =\log_2{x} }{ y = \log_{\frac{1}{2}} {x} } のように、{ y = \log_{a}{x} } の形の関数を対数関数(たいすうかんすう)といいます。

また、このときの {a} のことを底(てい)、{x} のことを真数(しんすう)といいます。

底や真数には条件があり、

底の条件は { a \gt 0 }{ a \ne 1 }

真数の条件は { x \gt 0 }

です。

 

対数関数のグラフ

それでは、対数関数のグラフを考えましょう。例として、{ y = \log_{2}{x} }{ y=\log_{\frac{1}{2}}{x} } のグラフを考えてみます。

例1

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まず、{ y = \log_{2}{x} } のグラフは、上図のようにそれぞれの {x} の値に対する {y} の値を求めてみれば、ドンドン増えていくことがわかります。ですが、{x} が 16 になってようやく {y} の値が 4 になることからもわかるように、増え方は緩やかであることがわかります。よって、対数関数 { y=\log_{2}{x} } のグラフは上図のようになります。グラフを描くときの注意点は次の2点です。

{ x=1 } のとき { y=\log_{2}{1} } なので、グラフは点 {(1,0)} を通ります。

② 真数の条件より { x \gt 0 } なので、グラフは {y} 軸よりも右側に現れます。つまり、グラフは {y} 軸に触れることはありません({y} 軸が漸近線である、という言い方をすることもあります)。

 

例2

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次に、{ y = \log_{\frac{1}{2}}{x} } のグラフも同じように考えていくと、{y} の値はドンドン(しかも緩やかに)減っていくことがわかります。よって、対数関数 { y=\log_{\frac{1}{2}}{x} } のグラフは上図のようになります。このときも、グラフを描くときの注意点は次の2点です。

{x=1} のとき { y=\log_{\frac{1}{2}}{1} = 0 } なので、グラフは点 {(1,0)} を通ります。

② 真数の条件より { x \gt 0} なので、グラフは {y} 軸に触れることはありません({y} 軸が漸近線である、という言い方をすることもあります)。

 

対数関数のグラフのまとめ

ここまでの話から、対数関数 { y=\log_{a}{x} } のグラフは大きく分けて2種類あることがわかります。そしてそれは底の値によって決まり、底が1より大きいとき( { a \gt 1 } のとき)は、{ y = \log_{2}{x} } のグラフのようにドンドン増加するグラフ、底が1より小さいとき( { 0 \lt a \lt 1 } のとき)は、{ y = \log_{\frac{1}{2}}{x} } のグラフのようにドンドン減少するグラフになります。まとめると下図のようになります。

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対数関数の性質

次に、対数関数のグラフからわかる性質について説明します。

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まず、{ a \gt 1 }(例として { a=2 } )のときを考えます。

このときグラフは上図のように増加しますので、{x} の値が大きければ大きいほど {y} の値は大きくなります。つまり、上図の場合なら

{ 2 \lt 4 \Longleftrightarrow \log_{2}{2} \lt \log_{2}{4}}

一般的には

{ p \lt q \Longleftrightarrow \log_{2}{p} \lt \log_{2}{q} }

が成り立ちます。

すなわち「真数の大小と全体の大小が同じ」ということを意味します。

 

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次に、{ 0 \lt a \lt 1 }(例として { a = \dfrac{1}{2} } )のときを考えます。

このときグラフは上図のように減少しますので、{x} の値が大きければ大きいほど {y} の値は小さくなります。つまり、上図の場合なら

{ 2 \lt 4 \Longleftrightarrow \log_{2}{2} \gt \log_{2}{4}}

一般的には

{ p \lt q \Longleftrightarrow \log_{2}{p} \gt \log_{2}{q} }

が成り立ちます。

 

すなわち「真数の大小と全体の大小がということを意味します。

 

まとめると次のようになります。

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とくに { 0 \lt a \lt 1 } のとき、真数の大小延滞の大小が逆になる(つまり符号等が逆になる)ことに注意しましょう。

 

今回はここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました!