常用対数(対数関数)
こんにちは!
数学の部屋のうちやまです。
今回のテーマは「常用対数」です!
常用対数とは
常用対数(じょうようたいすう)とは、底が 10 の対数、つまり
の形の対数のことです。
物理や化学などの「自然科学」では
や
などのように、とても大きな数やとても小さい数を扱うことがよくあります。
このままだと見にくいし、書くのも大変ですので
や
のように、底が 10 の指数を使った表し方がよく使われます。
これらの値を計算するときに対数を使うことがありますが、指数の底が10なので対数の底も10にしておくと計算がしやすそうです。ということで、底が 10 の対数がよく用いられる(というか常に用いられる)ことから、底が 10 の対数に「常用対数」という名前が付きました。
常用対数表
上記のように、常用対数は自然科学系の学問ではよく使われるので、常用対数の値は細かい値まで求められています。それらをまとめたものが、教科書の巻末にも載っている、下のような「常用対数表」です。
常用対数表の使い方
では、この「常用対数表」の使い方を説明します。
例えば の値を求めたいときには を と に分け、 が書いてある行(青い囲み)と が書いてある列(オレンジの囲み)の交わったところ(赤い囲み)の数字を読み取ります。「.1399」とは「0.1399」のことですので、 です。
同じように の値を求めたいときには を と に分け、 が書いてある行(青い囲み)と が書いてある列(オレンジの囲み)の交わったところ(赤い囲み)の数字を読み取ります。よって です。
常用対数の値
ここでは、 , , , , の値を求めてみます。これらの値は、常用対数の問題でよく使われますので、今のうちに覚えておきましょう。
これらの常用対数の値は
① 対数の意味からわかるもの
② 問題文で与えられるもの
③ 変形して求めるもの
の3つに分かれます。1つずつ見ていきましょう。
① 対数の意味からわかるもの
と は、対数の意味を考えればすぐにわかります。
とは「 を何乗したら になるか」を表す数でしたから
・
(10 を何乗したら 1 になるか)
・
(10 を何乗したら 10 になるか)
となることがわかります。
② 問題文で与えられるもの
・
・
・
は問題文で与えられます。
③ 変形して求めるもの
①②以外の
, , , ,
については、次のように変形すると と で表すことが出来ます。
・
・
・
・
・
まとめ
以上まとめると次のようになります。
当然、③(変形して値を求めるもの)が重要です。特に の変形は少し特殊な気がしますので、しっかり変形のしかたを覚えておきましょう。
今回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました!